恐竜の絵本 — 無料絵本のカバー
無料絵本 · 3-7歳向け · 読んで、自分だけの本を作ろう

恐竜の絵本

「タビがみつけた、やさしいほえかた」— おだやかで、ほんとうに役に立つ勇気についての、オリジナル恐竜ものがたり

タビは、いちばん大きな声でほえることが勇気だと思っていました。でも、迷子になった赤ちゃん恐竜が家への道を見つけるために必要だったのは、やさしく、しっかりとした声でした。若いトリケラトプスのタビは、おだやかな声こそが勇敢で役に立つことを発見します。この完全オリジナル絵本は3〜7歳向けに作られており、保護者向けガイド・話し合いのための質問・同じテーマで新しいお話を作れるリンクつきです。

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恐竜の絵本 — 1ページ目のイラスト

1トリケラトプスのタビは、グリーンリッジの丘のてっぺんに立ち、三本のつやつやした角を雲に向けて誇らしげに突き出していました。今朝はずっと練習していたのです。今日こそ、いちばん大きくて、いちばん勇ましいほえかたを見つけてみせる、とタビは心に決めました。

恐竜の絵本 — 2ページ目のイラスト

2「ガァァァオォォォ!」とタビがほえると、シダのはっぱがぜんぶ、ぶるぶるとふるえました。プテロダクティルスの群れが木のてっぺんからいっせいに飛び立ち、ぎゃあぎゃあ鳴きながら空へ散っていきました。タビはにっこりしました。大きな声は勇気の証。そう信じていたのです。 タビはフォーンベールへと歩いていきました。そこには、涼しい緑の木陰をつくるソテツの木が、きれいな列をなして生えていました。「ガァァァオォォォ!」今度はさっきよりもっと大きな声でほえました。地面がすこしだけゆれました。首の長いブランブルというブラキオサウルスが頭を持ち上げ、眠そうにまばたきしました。「おや」とブランブルは言いました。「雷かな?」タビはえりかざりをぷくっとふくらませ、得意げにしました。 ところが、そのとき、別の音が聞こえてきました。シダのあいだから、細くて小さな音が漂ってきたのです。ピィ。ピィ。ピィ。とても小さく。とても、迷子のような音でした。

恐竜の絵本 — 3ページ目のイラスト

3タビが大きなシダの葉をかき分けて進むと、川の石ほどの大きさしかない小さな赤ちゃん恐竜が、二本の根っこのあいだのぬかるんだくぼみに座っていました。赤ちゃんの目は、甲虫の殻のようにまんまるで、きらきらしていました。赤ちゃんはまたピィと鳴き、何かを探してゆっくりとくるくる回っていました。でも、探しているものは見つかりません。 「家族を呼んであげる!」とタビは言いました。大きな肺いっぱいに息を吸い込んで——「ガァァァオォォォ!」赤ちゃんはひっくり返り、ぬれた葉っぱのようにぶるぶるふるえながら、じっと動かなくなってしまいました。タビはしまったと思いました。ぜんぜん助けになっていませんでした。

恐竜の絵本 — 4ページ目のイラスト

4もう一度、今度はさらに大きな声でほえてみました。「ガァァァオォォォ!」ブランブルは巨大な足で耳をふさぎました。アンキロサウルスの家族がぶつぶつ言いながらよちよちと離れていきました。赤ちゃんはぎゅっと目を閉じてしまいました。谷はとつぜん、とても騒がしくて、とても空っぽな場所になってしまいました。

恐竜の絵本 — 5ページ目のイラスト

5タビは赤ちゃんのそばにどすんと座り込みました。角がしょんぼりと垂れ下がりました。大きな声では、うまくいかないのです。タビは小さな生き物をじっと見つめ、本当に必要なものは何かを考えました——雷でも、ふるえるシダでもない。家へ帰るための、ついていける声が必要なのです。 タビはゆっくりと息を吸いました。そして、新しいことを試してみました。やさしく。しっかりと。小石の上を流れる小川のように、澄んだ声で。「こっちだよ……こっち……こっちだよ」と、低く、落ち着いた声で、何度も何度も呼びかけました。

恐竜の絵本 — 6ページ目のイラスト

6ピィ。ピィ。赤ちゃんが頭を持ち上げました。くるくると回っていた目が、ぴたりと止まりました。赤ちゃんはタビの声のほうへ、よちよちと一歩踏み出しました。それからもう一歩。

恐竜の絵本 — 7ページ目のイラスト

7すると——がさがさと音がして——大人のアンキロサウルスが、鼻を地面に近づけながら、シダの茂みをかき分けてやってきました。同じ、おだやかで澄んだ声をたどってきたのです。

恐竜の絵本 — 8ページ目のイラスト

8赤ちゃんは嬉しそうな鳴き声をあげながら前へ飛び出し、大人の広くてよろいのような脇腹の下にもぐり込みました。

恐竜の絵本 — 9ページ目のイラスト

9ブランブルは首を伸ばして、大きな目をタビの鼻先と同じ高さまで下ろしてきました。「それは」と、ブランブルはとても感心したように言いました。「今日聞いた中で、いちばん勇ましいことだったよ。」

恐竜の絵本 — 10ページ目のイラスト

10タビはしばらく自分の足元を見つめました。それから、グリーンリッジの丘を見上げました。静かな谷の中で、シダがそっとゆれていました。タビはもう一度ゆっくりと息を吸い、胸の中に新しい何かがおさまるのを感じました——大きくもなく、小さくもなく、ただ、自分だけのもの。

保護者・先生の方へ

「タビがみつけた、やさしいほえかた」は、3〜7歳のお子さんと一緒に読む体験として作られています。中心となる話し合いのテーマは、勇気・聞くこと・おだやかなコミュニケーション・助け合い・自分をコントロールすることです。大きな声と役に立つ声を比べながら、おだやかな声のほうがメッセージをうまく伝えられる場面について話し合ってみましょう。このお話とキャラクターは、Readkidz編集部によるオリジナルコンテンツとして、このプラットフォームのために制作されました。

一緒に話してみよう

よくある質問

「タビがみつけた、やさしいほえかた」はどんなお話ですか?

タビは、いちばん大きな声でほえることが勇気だと思っていました。でも、迷子になった赤ちゃん恐竜が家への道を見つけるために必要だったのは、やさしく、しっかりとした声でした。若いトリケラトプスのタビは、おだやかな声こそが勇敢で役に立つことを発見します。

「タビがみつけた、やさしいほえかた」は何歳向けですか?

この読み聞かせ絵本は3〜7歳向けに作られています。はじまりからおわりまでの完全なストーリーが、10ページの短い本文に収められています。

この恐竜の絵本を読んだあと、子どもたちはどんなことを話し合えますか?

主な話し合いのテーマは、勇気・聞くこと・おだやかなコミュニケーション・助け合い・自分をコントロールすることです。保護者向けガイドと5つの開かれた質問が、お話を説教にせず、自然な会話をサポートします。

「タビがみつけた、やさしいほえかた」はオリジナルのお話ですか?

はい。このお話のアイデア・キャラクター・文章・絵本版は、既存の本やフランチャイズの翻案ではなく、Readkidz編集部によるオリジナルのプラットフォームコンテンツとして制作されました。

「タビがみつけた、やさしいほえかた」をもとに、家族で別のお話を作ることはできますか?

はい。リンク先のお話メーカーは、同じ大きなテーマをもとにしたユニークなプロンプトから始まります。新しいキャラクター・舞台・出来事を加えて、家族だけのお話にカスタマイズできます。

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